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2015年2月5日木曜日

クロースアップコンテストのタイムキープについて。

 さて、この2月3月と僕の手伝っている、JCMA日本クロースアップマジシャンズ協会ではコンテストが続きます。関東関西でこの2ヶ月でなんと3コンテスト。出場される方は今がもう追い込み時期だとは思います。一応以下にコピペですがイベント詳細記載します。


■2015年02月22日(日)13:15~20:45 
会場:東京・池袋サンシャインシティー・文化会館7F(701) 
▼テーマ:チャレンジャーズライブ・パシフィックリーグ2015春! 
5分以上10分以内の手順を作って、観客の前でキッチリ演じる。 そのトレーニングの場としての「コンテスト」です。 世界を目指す若手にとっても、このチャレンジャーズ・ライブが「最初の一歩」となります。 どなたでも参加出来ます。 
●コンテスト申込期限=02月14日(土) magic@kk.iij4u.or.jp 

■2015年03月01日(日)14:00~20:00 予定 会場:名古屋国際センター(第一研修室) 住所:名古屋市中村区那古野一丁目47番1号 名古屋国際センタービル3F 
▼テーマ:チャレンジャーズライブ・セントラルリーグ2015春! 5分以上10分以内の手順を作って、観客の前でキッチリ演じる。 そのトレーニングの場としての「コンテスト」です。 世界を目指す若手にとっても、「最初の一歩」。 事前の申し込みをして頂ければどなたでも参加出来ます。 一定以上の成績の方は、JAPAN CUP 2014 にコンテンスタントとして招待されます。 
※コンテスト申込期限=02月20日(金)予定 >>> s_katsuragawa@yahoo.co.jp 

■2015年03月27日(金)~03月29日(日) 
会場:東京・有明TFTビル+ホテルサンルート有明 
▼テーマ:第14回ジャパンカップ2015 アレックス・パンドレア氏、トニー・ジャン氏がN.Y.から来日。 レクチャーやショーはもちろん、参加者の輪に入って、目の前でも魅せてくれます。 ジャパンカップでしか見ることが出来ません。 
●コンテスト申込期限=02月28日(土) >>> magic@kk.iij4u.or.jp

 んでまあ、僕も気がついたらこのマジックコンテスト運営というものに長年携わっていまして、自分の中に少しずつですがノウハウも溜まりつつあります。需要があるかどうかはおいておいて、それを「マジックコンテスト運営マニュアル」としてちょっとずつ書いてはいるのですが、今日はその中で、「タイムキーパー」の所をちょっと先行して載せようかと思います。コンテストを運営していて何がつらいかってこの「出場者がタイムオーバーで失格になる」ということでして、せっかく良い演技をしても、評価対象にならなかったり減点になってしまうという、なんとも切ないものなのです。
 
 運営マニュアルとして書いているので、運営者目線でのタイムキープについての書き方になっていますが、そのままコンテスタントの方にも参考になるかと思います。ちょっと長いですがコンテストに参加される方は一読されておくと、運営者側がタイムキープをどのように考えているか、という参考になるかとは思います。




 多くの場合、コンテストには制限時間というものが存在する。コンテストのスタイル等によるがおおよそ一人のコンテスタントの持ち時間は2〜10分程度のものと思われる。コンテストというものはその性質上、極端に上手な人も出れば、そうでもない人も出る事が多い。上手い人には何十分やってもらおうが構わないが、そうでない人に延々とやられてしまうとイベント自体が垂れてくるし、評価そのものも難しくなる。一定数のコンテスタントを確保しつつ、ある程度評価の対象としやすい制限時間がこの辺り、という事なのだろうと思う。

 さて、この時間制限を超過してしまった場合(規定時間に満たない、という事はあまりない)、どのような処置をとるかはコンテストによって様々だ。有無を言わさず時間がきたら演技をストップさせる、一応最後までやらせるが減点、若しくは審査対象外とする、実際の所制限時間はある程度の目安なので特に超過しても罰則はないなど。

 ステージマジックの場合、多くは光、音のオンが演技の開始タイミングなのであまりこの制限時間というものは問題にならない事が多い。最近の傾向として音楽もある程度演技に合わせて作ってくるため、自身の演技が時間内に収まるかどうかという事は練習の段階でほぼはっきりしてくる。ステージマジシャンに演技時間を聞くとほとんどの人間が秒単位まで細かく演技時間を答えてくる事が多い。

 逆にクロースアップマジシャンの場合、喋りや観客の手伝いなど不確定要素が絡んでくる事が多い為、演じる度に演技時間が違う、という事が日常茶飯事だ。また近年クロースアップマジックもかなり凝った作りの演技が目立ち、音楽やその他機材を使用する事も多い。ネタ的にケースバイケースで演技内容が異なるようなものを取り入れる場合は、そもそも演技のルート自体がいくつかあり、その時になってみないと何をするのかマジシャン本人にさえわからない場合さえある。

 さて、私がクロースアップコンテストの際に採用しているタイムキープのルールは、基本的には以下の三つが演技スタートのタイミングだ。

①演者が喋り始めた時。
②音楽がスタートした時。
③演者が舞台中央で動き始めた時

①と②は特に説明の必要はないと思う。③は稀に行われるサイレント(喋りも音楽も使わず無音で演技を行う)で演技を始める場合を想定したスタートタイミングだ。クロースアップマジックの演技の95%くらいはこの3つのどれかで対応が可能と思われる。その他、舞台上に置いてある電子機器等(パソコン、モニターなどが多い)が動き始めた時、など特殊なものがあるかもしれないが、音、もしくは動きが始まった場合が演技のスタートだ、というのが基本と思っておけばそこまで対処しようの無い状態にはならないかと思われる。

 さて、次に重要なのが演技終わりのタイミングだ。これも完全に演者が舞台上からいなくなって終わりだ、という意見もあれば、マジックの最終現象が終わったタイミングだ、という意見もある。どのタイミングを終わりと規定するかはそのコンテストのルールによるものだが、ある程度の目安は必要になる。
 
 特にクロースアップマジックの場合、演技が終わった後に演者がその場を去らずに使用した道具を片付けて去る場合がある。舞台から演者がいなくなったタイミング、という事にしてしまうと意外と対応出来ない事が多い。

 この場合私は演技が終わった所、要するに「オンからオフになった瞬間」を演技終了のタイミングとするのが一番ではないか、と思っている。これはある程度マジックの演技を見慣れていれば大体感覚でわかってくるものであるが、一番間違いないのは打ち合わせの際に演者本人に「演技終わりのタイミングはなんですか?」と聞いてしまうのが一番だと思っている。
 時折演技が一旦終わったと見せかけて、もう一押し何か現象が起こる、というタイプの演技がある。この場合感覚だけに頼ってしまうとうっかりストップウォッチを止めてしまったり、ひどい時には司会者が出てきてしまい最後の現象が曖昧になってしまう、という事故も起こりうる。

 ただしコンテストに不慣れな演者の場合、演技終わりのタイミングを聞いても「全部手品が終わって『ありがとうございました』と言ったら終わりです」などと曖昧な事を言ってくるケースも多い。多くの場合、観客の拍手に答えるクロースアップマジシャンの「ありがとうございます(ました)」は演技中複数回出てくるもので、正直全然当てにならない。仮に「最後まで言いません」と言う演者でも予定していた所で拍手がもらえず、沈黙に耐え切れずについついこの言葉を言ってしまう例は多い。

 最後は何のマジックで、どんな現象が起こって、それはおおよそ何分くらいに起こるものか、こういった事をある程度把握した上での「『ありがとうございました』、で演技は終わりです」でないと、正直役には立たないという事は覚えておくべきである。 


(戸崎拓也著「マジックコンテスト運営マニュアル」)
※まだ書き上げてないので販売等しておりません。