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2014年5月8日木曜日

【感想】「リメディア~いま、ここで」

 安田さんの紹介でカミーユ・ボワテル氏作、「リメディア~いま、ここで」を池袋の東京芸術劇場に見に行きました。



 ヌーヴォー・シルクの世界では、技を見せるのが目的ではない。いわば、高い空中まで使って表現する演劇やダンスとイメージしてもらうといい。サーカスではタブーとされた「技の失敗」の概念もくつがえされ、十数メートルの高みから落下したり、手から玉が逸れていくさまを「見せる」こともある。しかし、常に高さやバランスといった物理的な危険要素をはらむサーカスでは偶然性に身を任せるわけにはいかないので、動きは綿密に計算され、体に叩きこまれる。  こうしてみると、リメディアの舞台はヌーヴォー・シルクの究極の形といえるかもしれない。あからさまな「技」は全く見えないが、演者は綱渡りのようにバランスをとり、小さな危険をすり抜けていく。その瞬間だけが、次の瞬間を保証する。がらくたに満ちた世界をどうにかこうにか切り抜けていく彼らの姿は、まさに、現代社会を生きる私たちの生きざまこそサーカスなのだと、暗に告げているように思えてならない。

「リメディア~いま、ここで」東京芸術劇場
フランス国立大道芸サーカス情報センター日本特派員 田中未知子氏コメントより抜粋


 twitterで誰かが言ってた「洗練されすぎたドリフ」という言葉が完全にツボで、この前目黒氏のジャグリング公演「ながめくらしつ」見た時に思った「これ、洗練されすぎたイチャつきだな」というのと何か自分の中で連続していて、「洗練されすぎた」シリーズとして、本当に楽しく見る事が出来ました。

 どの部分に面白みを感じるかは人それぞれだと思いますし、こういうものの好き嫌いって結構はっきりするとは思うのですが、舞台関係者から見た時の道具の物量と準備、片付けのヤバさはちょっと異常でした。開始15分くらいで「おいおい、これもう続行不可能じゃん・・・。」とか思ったり「これまた明日の公演でもやるの・・・? マジで?」とか思った事は多分人生で初めてです。

 信じられない物を見た。リメディア感想|安田尚央|note  

 本来舞台人でならば当然隠さなきゃいけない事、舞台袖とか会場スタッフとか暗転時の片付けとか、そういったものをむしろさらけ出す事で独自の世界を作り出している、という事にものすごく衝撃を受けましたし、比べられるレベルにはいませんが自分も少しずつそういう方向性の事を考えていたので、なんだかすごく嬉しかった。

 歳を重ねる毎に舞台を見て受ける刺激というものにも慣れてきてしまい、生の舞台を見ても「あーまあそれなりに面白かったよね」とか言いながら日々忘れていくものが多い日常になんとなく退屈も感じていました。


 崩れゆく世界、そして積み上がるガラクタ。実に素晴らしい舞台でした。ああ、なんだかんだ言いながら、小綺麗にまとまった物を作ろうとしていただけなんだなぁ、と自分の凡庸さにも気付けましたし、まだまだ色んな可能性を考えられるなぁと、本当に良い刺激を受けました。

 まだ正直咀嚼していて、消化もおろそかではあるのですが、この舞台を生で見れた事はいずれきっと自分の良い栄養になるのだろうと、そんな気にさせる体験でした。

 
 うん、内容についてはググれ。