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2014年1月22日水曜日

【読書感想】『四畳半神話体系』著:森見登美彦

『夜は短し』の時にも感じた事ですが、まず中村佑介 さんの表紙イラストがずるい、ずるすぎる。あまりにも良い仕事しすぎです、中村さん



内容紹介(Amazonより)
 妄想してないで、とっとと恋路を走りやがれ! 私は冴えない大学三回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。できればピカピカの一回生に戻ってやり直したい! 四つの平行世界で繰り広げられる、おかしくもほろ苦い青春ストーリー。


 奇妙な文体、多様されるコピペ。怠惰で、非生産的な、あまりにも魅力的な四畳半での大学生活。こんなもんを会社から帰った平日の夜に読むものじゃないです。剣と魔法の世界とか、科学が発展しすぎた未来とか、そういうファンタジーよりもよほど自らの現実逃避力が高められてしまいます。

 人生には無限の選択肢があって、でも実はそのどれを選んでもさしたる違いはないという、ある種救いのない話しではあるのですが、主人公が後悔し、ぶつくさ言いながらなんとなく過ごすその些細な生活が、実に眩しく、羨ましく感じられます。タイトルも似てるのでついつい高野秀之の『ワセダ三畳青春期』を連想してしまいましたが、貧乏暮らししながら非生産的な日常を送る大学生というのは、どうしてこうも魅力的に見えるのか。

 よくよく冷静に考えてみると、実は大した事を描いていない作品のようにも思えるのですが、素敵で素晴らしい読書体験でありました。実際なんなんだろうかこの話。友情の話、なんかな。