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2013年11月18日月曜日

『手品で稼ぐ10の方法』〜プロローグ〜

「は? マジシャンですか?」

 得意先のIT企業の社長に会いにオフィスまで出向き、あれやこれやと打ち合わせをし、「じゃあまあこの件はこういう事で、あとはよしなに」と話がまとまった所で、社長は実は新しい企画があってさ、と切り出してきた。

「そう、うちの運営するビジネスマン向けのニュースサイトで、マジシャンの特集をやろうと思うんだ」

社長が目をキラキラさせながら言う。社長、といっても社員は5人の小さな会社で、会社、といってもちょっと広いマンションの一室くらいしかない。子供ももう1人生まれるし、そろそろもう少し広い所に引っ越さないあなた? と言って、ちょっとお金を持ってる若い夫婦が越してくる程度の広さだ。とはいうものの、フリーの僕に定期的に仕事をくれる、大事な取引先の一つではある。

「マジシャンですか・・・。なんでまた。」

社長の会社が細々と運営するニュースサイトは、大手ニュースサイトの見出しをとりあえず並べ、端の方にちょこちょこと連載企画があったりなんだかよくわからない自己啓発セミナーの案内があったりするだけの、ほとんど趣味レベルのサイトだ。連載企画の中には社長自ら執筆している「魁! 男の仕事術!」なんてものまであり、もはや誰が読んでるかもわからないし、ましてや採算が採れてるとは思えない。

「実は昨夜、知り合いに誘われてマジックバーなるものに初めて行ったんだけどね、いやぁマジックっていうのは面白いもんでねぇ」

昨夜ってあなた、得意の思い付きですか・・・。

「で、そこでマジシャンに聞いたんだけど、マジックの世界には色んな方法でプロ活動をしている人がいると。演技で飯を食う人、マジックのタネを作る人、レッスンをする人、道具販売をする人などなどなどなど。で、僕はピーンと来たわけさ! いまやビジネスモデルを勉強するならマジシャンに学べ! ってね!」

「はぁ、なるほど・・・。」

なんだか社長のよくわからないやる気スイッチがONになってしまったらしい。ただこの人はこうやってノリとテンションで始めた事で意外となんとかなってしまうから侮れない。

「それで、確かマル君、確か大学の同級生にマジシャンの女の子がいるって言ってなかったっけ?」

ああ、そういうわけか。これでようやく繋がった。

「同級生、って言っても僕はもう大学辞めちゃってますけどね・・・」

「そんな事は関係ないよマル君! 僕の知り合いでマジシャンの知り合いがいるのなんてキミくらいだ! だからこそ、キミにこの仕事をお願いしたいんだ!」

つまりはまあ、社長の会社で運営するニュースサイトで「マジシャンに学ぶビジネスモデル」的な連載企画を始めるので、僕に月に一本、一人のマジシャンを取材してその活動内容を紹介する記事を書いてほしいと、そういう事だった。

「まあ月に一本だからそこまで負担でもないだろうし、それにほら、経費でマジックショーが見れるんだから楽しい仕事じゃないかっ!」

社長はもう有無を言わせない感じで、話を進めてしまった。マジシャンに学ぶビジネスモデル・・・。うーん、そんな記事読む人いるんだろうか・・・。
まあでもそういう感じで、僕は大学を辞めてから一年ぶりに、早瀬さゆりに連絡を取る事になった。








っていう感じの書こうかと思うんだけど、需要あるかしら・・・。